
家庭裁判所は、後見人の選定・解任の手続きもしています。一般の方には後見制度はなかなかなじみがないかもしれません。しかし、これも社会を円滑に進めていくため、あるいは福祉の充実のためには必要不可欠な制度です。
後見とは、専門的にいうと、制限能力者を保護するための制度をいいます。では、制限能力者とはどのような人をいうのでしょうか。例えば、未成年者、あるいは認知症のせいで、自分ひとりで行動することが制限されてしまう人のことをいいます。後見人は、その人たちの代わりに行動する人のことです。
家庭裁判所は、後見人の選定・解任にはじまり、制限能力者にあたるかどうかの審判もします。さらに、制限能力者の中でも、その程度に応じてひとりですることができる行為を決めることもあります。これらは、家庭裁判所には法律の専門家である裁判官がいるからこそ可能であるといえます。
後見制度は、まだまだ完全なものとはいえません。後見が始まるためには家庭裁判所によって後見開始の審判を受ける必要があります。しかし、この審判を受ける人数はさほど多くありません。
後見制度が対象としている人はおよそ200万人ともいわれていますが、そのうち12万人ほどしか制度を利用していません。これは、後見開始の審判を受けるためには、本人らによる請求が必要なのですが、健康なうちから請求する人はいないし、請求する必要があるときには特にやらなければならない行為もないというのが現状のようです。
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